デリケートな繊維シルク
人類の歴史の中で最も美しい繊維として世界各地で珍重されてきた絹=シルク。シルクは繊細な繊維です
絹はまるでか弱いお姫様の様な性質があります。
その白さは紫外線で黄ばみやすく、摩擦すると繊維が傷つき細かく毛羽立ち、
濃色の生地は白っぽくなってしまいます。
シルクは極細繊維の集合体
古くから絹の着物はおしとやかに着こなしなさいと言われていました。
それさ立ち振舞いのアドバイスばかりではなく、乱暴に着用すると
白く毛羽立ってしまうことを防ぐ生活の知恵でもありました。
シルクの繊維は極細繊維の集合体でできています。
ですから強い力がかかることによって繊維がバラバラになりやすいです。
これを専門的にはシルクのフィブリル化といいます。
シルクのズボンやスカートの寿命は短い
シルクの性質から考えると、衣服の中でも摩擦や伸縮などの
最もハードな機能が要求されるズボンにとって、
負担の大きな素材であるといえるでしょう。
かなり強度のあるデニムジーンズでさえもお尻や膝の部分が
薄くなったり破れたりするわけですから、シルクでは数回の着用でも
損傷が起こる可能性があるといえます。